父はいわゆる昭和の歯科医師であった
来る日も来る日も、口の中を診て
治療を施していくのが生涯の仕事であった
時には嫌になる事もあったのだろう。
たまには、口の中の事を忘れて
穏やかで、それでいて楽しい日を過ごしたいと
思ったのか、友人の歯科医師達と
『クチナシ会』なるものをつくっていた
お酒を嗜まない父は、もっぱらゴルフであった。
実家の庭には大きな背の高いクチナシの木があった
ところが栃木の庭に植えたクチナシは
20年経っても小さなコンマリとした植木でしかない
今年は、花の咲くのが遅く、ヤキモキさせられたが
ようやく白い花を咲かせ始めた。
早速診療室のあちこちに飾った。
甘い香りは皆さまに届いているだろうか。

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